ツイッターでにおわせ投稿をしてましたが(笑)、ニュージーランドの水力発電株であるTrustpowerにおよそ4000万円投資しました。小型株なのでそこまで流動性が高くないのでコツコツ買い集めました。
実は私は豪州の口座を持っているのですが、豪州の証券会社からニュージーランドの株を買うことができます。豪州口座経由でニュージーランドの水力発電を買いました。原資は?という質問が来ると思いますが、実は私奇跡が起こって最近米国決算大手のSquareに買収されたAfterpayの株を持っていました。この会社は上場以来まさに爆上げと言う感じで、私を含む投資家全員が大儲けしたのではと思います。
こんな投資再現できるわけがないので、Afterpayで儲けた数千万円を何か堅い株に投資したいなぁと思っておりました。確定申告で日本側で支払わないといけない税金は日本に送金することとし、残りのうち大部分を堅い株に投資しようと思っていろいろ銘柄を物色していました。
高配当ということで石油株とかリートとか調べてましたが、石油株については今後の需要が微妙で長期投資には向かないかなと思いました。リートについても、オーストラリアで最近パンデミックが広がってロックダウンということで不動産もなんか微妙だなぁと思っていました。そうこうしているうちに、「そういえばベトナムの水力株は安定しているし高配当だし、水力発電株いいかも」と思っていろいろ調べておりました。調べているうちに水力発電ってけっこういいじゃん!と水力発電マニアになって今に至ります。
ニュージーランドは水力発電による発電が主であり、ニュージーランド上場の電力会社は水力発電がおもな電源です。その中でもTrustpowerへの投資を決めたのは、この会社は小売事業をContact Energyというニュージーランド同業に売り渡し、近々「水力発電専業会社になる」ことがわかったからです。私としては、電力自由化する市場では「低いコストで発電できる水力発電は長期的に勝ち組になるのでは?」と考えました。以下に私の考えを記します。
まず電力自由化について調べたのですが、ノーベル賞経済学賞を需要したポール・クルーグマンがニューヨークタイムズの記事で「電力自由化は失敗する」と書いてありまして、私もそう思います。
私が思う電力自由化の失敗のメカニズムは
・電力価格が上下して、発電所に投資しても儲かるか分からないから投資家が発電所への投資をしない
・寒波・熱波などで急に電力需要が上がっても、発電所が十分でないから発電できない。その間電力価格は大暴騰する。
経済学者の中には、「大暴騰するから投資回収できると見込んで投資家は発電所に投資するでしょ」と主張していますが、私としてはあり得ないと思います。30年近く運転するインフラ、かつリターンはそんなに高くないから必ず融資を活用してIRRを上げないといけない投資(つまり不動産投資と同じです)なのに、いつ暴騰するか分からない電力価格に期待して発電所に投資する、という意思決定はどう考えてもだれもしないでしょう。電力自由化は失敗する運命になるのかなと思います。
じゃあ電力自由化に失敗するとして、誰が得するんだ、、というと上記に戻りますが、長期的には「低いコストで発電できる発電所」が儲かるのかなと思います。電力自由化により発電所が足りなくなる→電力価格が上がる→それでも電力価格の動きがボラタイルで誰も投資しない→ますます電力価格が上がる というスパイラルになると考えると、一番儲かるのは「安定して低いコストで発電できる水力発電がいいじゃん」と思いました。
ニュージーランドも電力自由化しているので、上記のように電力価格が長期的には上がって、低コストで運営できる水力発電は長期的には儲かるのではないかと思いました。Trustpowerは電力小売り事業を他社に売り渡すので、水力発電専業の会社になります。ベトナム株でいうタックモー水力発電・タックバー水力発電みたいな感じです。ただトラストパワー自体は複数の水力発電所を保有していますが…。
水力発電は水と位置エネルギーを活用したクリーンな電力で、今後脱炭素社会が本格化するとますます水力発電の価値が広がるでしょう。またクリーンエネルギーの中でも発電が不安定な太陽光や風力と違い、水さえあればいつでも発電でき、また日中太陽光発電の電気が余ったらポンプを回してダムの上に水を逆流し、電気が足りない夜中にまた水を流して発電するという「揚力発電」を活用して再生可能エネルギーが中心の電力マーケットで電力を安定して供給できる大切な機能を提供します。
ということで安定配当を期待できる投資先として水力発電株にもうけたお金を投資して「利益を確定」させました。この判断がどうなるか分かりませんが、まあ死ぬようなことにはならないでしょう。現物買いなので。
ベトナム株には150万円くらいしか投資してないのになんでニュージーランドには4000万円も投資するんだよ!という話ですが、ニュージーランドは先進国で法律も整っており、急な上場廃止といったリスクがないので大きな金額を投資しても大丈夫と判断しました。ベトナム水力発電株は・・・配当利率は魅力なのですが、、やはりどうしても「急な上場廃止」とかが怖くて数百万円くらいしか投資できないですね。。杞憂な気もしますが。
とりあえず水力発電株からは税引き後で180万円くらい、月15万円くらい配当をもらえそうです。不動産からの家賃収入(手残り)と合わせて月40万円弱が残るので、正直FIREできますが、別に仕事嫌いじゃないですし、在宅で時間もあるのでずっと続けようと思います。